コンサートで出会った演奏家たち
(9) 長谷川陽子 チェロ協奏曲コンサート 1988年頃?
長谷川陽子のコンサートには一度行っている。
これまで(1)~(8)の演奏家たちについて書いて来たが、なにしろ30年以上も前の出来事を思い出そうとしている。
インターネットで調べても、知りたい記録(演奏家のデビュー当時の活動記録など)はとっくに更新されてしまっており、どこにも載っていない。
記憶まかせで書いているので、思い違いがあるのは否定できない。
長谷川陽子のコンサートへは、ドヴォルザークのチェロ協奏曲を目当てに行ったと思う。メインは、交響曲だったと思うが。
この演奏会で、予定の外国の指揮者(?)が急に来られなくなり、日本の指揮者(?)が代行したというアクシデントがあった。
なぜ、こんなことだけを覚えていたかと言うと、指揮者変更の為、使用できなかった大判のポスターをコンサート終了後に会場出口にて配っていた。
長谷川陽子がチェロを弾いている姿が登載されていたので貰って帰った。A2版のポスターを自分の部屋に何ヵ月か飾っておいた。
この時が、長谷川陽子のデビュー演奏で、いきなり大作のドヴォルザークのチェロ協奏曲をやったことと、まだ学生だったということがスゴイと思った
演奏会場は、サントリーホールか、東京文化会館かは覚えていないが、前者のように思う。荷物となった大判の丸めたポスターを抱えて帰った。
長谷川陽子も今では日本を代表するチェリストとして活躍している。

【プロフィール】 1970年1月23日生
9歳から桐朋学園大学付属《子供のための音楽教室》で井上頼豊氏に師事し、
15歳で第54回日本音楽コンクール第2位入賞。
高校3年でリサイタルおよび協奏曲デビューを飾りコンサート活動に入る。
桐朋音楽大学に入学。ビクターよりリリースしたデビュー・アルバム《珠玉のチェロ名曲集》がクラシック・ヒット・チャート第1位にランクされ、
また、シノーポリのソリスト・オーディションに最年少で合格して注目される。
1989年より文化庁派遣在外研修員としてフィンランドのシベリウス・アカデミーに留学、アルト・ノラス氏に師事(1992年首席で卒業後帰国)。1990年 《ロストロポーヴィッチ国際チェロ・コンクール特別賞》受賞。
これまでに日本の主要オーケストラと共演した他、フィルハーモニア管弦楽団、フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団、ハンガリー放送交響楽団、
ウィーン・コンツェルトフェライン室内管弦楽団、モスクワ・フィルハーモニー交響楽団、ほか多くの内外のオーケストラにソリストとして迎えられている。
2000年はホノルル交響楽団、NHK交響楽団(オラモ・サカリ)と共演の他、フィンランドの《ナーンタリ音楽祭》へ招待参加。
2003年、ズデニェク・マーカル指揮/プラハ交響楽団とのツァーは高く評価され、
2004年にプラハでの定期公演、翌年は日本ツァーにて再度共演。
2005年はフランス・ナントの音楽祭に参加。
好感度を買われて、高島屋・ハウス食品・三共・ANAなどの企業広告出演などメディアへの登場も多い。
NHK-FM《おしゃべりクラシック》では渡辺徹とともにパーソナリティを務め、あたたかな人柄がにじみでる司会ぶりは多くのリスナーの支持を集めた。
2006年に放送されたNHK朝の連続ドラマ小説《純情きらり》のテーマ曲や、
2012年のNHK大河ドラマ≪平清盛≫のエンディング・テーマ曲演奏などを担当。
CDはビクターエンタテインメントより20枚以上発売されており、第5弾のCD「コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ》は 《文化庁芸術作品賞》
《日本プロ音楽録音賞》などを受賞、
1999年の《バッハ無伴奏チェロ組曲》につづき、
2001年チェロとアコーディオン版の「展覧会の絵」もレコード芸術誌で特選盤となるなど、常に話題のCDを発表しつづけ、
最近はプラハ録音の《シューマン/ドヴォルザークチェロ協奏》《バーバー/エルガーチェロ協奏》に続いてハープとの共演で《愛の小径~チェロ名曲集》、
2012年には《チェリッシモ》《シャコンヌ》など2枚のアルバムがリリースされ、
2015年には《Tribute to Chopin》がリリースされている。
高い技量と豊かな音楽性には定評があり、日本を代表するチェロ奏者の一人として協奏曲・リサイタル・室内楽・CD録音など意欲的で巾の広い活動で更なる飛躍が期待される注目のチェリストである。
《アリオン賞審査員奨励賞》 《松村賞》 《霧島国際音楽祭賞》 《ロストロポーヴィッチ国際チェロ・コンクール特別賞》 《モービル音楽賞奨励賞》 《新日鉄音楽賞フレッシュ・アーティスト賞》《齋藤秀雄メモリアル基金賞》他、受賞多数。
日本チェロ協会理事、桐朋学園大学音楽学部准教授。
【こんなCDを持っていました】デビューアルバム 学生(桐朋学園大学に入学して間もない)にも拘わらず、各方面から大絶賛された。

【こんなCDも聴きました】


【2022年コンサート情報】


【資料】1992年に、ドヴォルザーク チェロ協奏曲のCD発売のときにインタビューをされた新聞記事「文化」欄のコピー PDF