私のクラシック音楽への足跡~その2

コンサートで出会った演奏家たち

クラシック音楽のコンサートに行ったのは、30代前半位までで、その後は殆ど行っていない。
 当時の若い演奏家たちは、現在では日本を代表する音楽家となっている。
・コンサートへ行った時のパンフレットやプログラムなどを保存しておけばよかったと後悔している。まさか、回顧するようになるとは思っ てもいなかった。
・ここでは、時系列にこだわらず、記憶に残っている人を思い出しながら列挙してみる。但し、指揮者は別記とする。

(1)木村かをり   (2)前橋汀子    (3)堀米ゆず子   (4)小山実稚恵   (5)横山幸雄  (6)熊本マリ  (7)小原孝  (8)三舩優子

(9)長谷川陽子   (10)小川典子    (11)中村紘子   (12)その他   ①吉田恭子  ②白石光隆  ③藤原由紀乃  ④五木田綾 

 

(1)木村かをり デビュー・リサイタル・・・・・以下、「プロフィール」での記述と重複あり。   

・1968年に知人から、ピアニスト木村かをり(パリ音楽院を卒業し、メシアンコンクールに入賞)帰国後の凱旋コンサートに誘われた。
 ピアノ演奏前に、恩師の安川加寿子先生の祝福を受ける。        
・「木村かをり」は、まだ若く、ふっくらとしたお顔で、初々しさが残っていた。ずっと後になり指揮者の岩城宏之の奥さんになっていた
 ことが分かり、びっくりしたと共に、素晴らしいご両人でうれしく思った。

この時、初めて経験したコンサートの演目が作曲家「メシアン」の作品だった。初心者の私には難しすぎて音楽が理解できなかった。
 ピアノ独奏なるも、なにしろ作曲家メシアンの名前も初めて聞くもので、演奏曲目は全く記憶にない。


  ・なお、プロフィールの項では、1968年頃と書いたが、その後にネットで調べて、デビューリサイタルが1968年であることが分かった。
   「木村かをり」の過去の情報が無く、たまたま見つけた2002年度に受賞した「サントリー音楽賞」の記述から分かった。同時に「小澤征爾」も受賞していることが分かった。

「木村かをり」のプロフィール(1942生まれ~)

東京藝術大学を経て、パリ国立高等音楽院に留学。1965年、同音楽院を首席で卒業。1967年、第1回メシアン現代音楽国際コンクールで第2位に入賞。
その後、メシアンならびにイヴォンヌ・ロリオ女史に師事。1976年ACCディスク大賞、第8回(1989年度)中島健蔵音楽賞、1993年第8回京都音楽賞を受賞。
これまでに、インバル/フランクフルト放送響、岩城宏之/NHK交響楽団、小澤征爾/新日本フィル、ガンサー・シュラー/アメリカ交響楽団他、数多くの演奏家と共演。
現代音楽の初演に大きく活躍の場を持ち、その精緻な音楽性が高く評価されており、初演作品の多くが賞を受賞している。
第50回(1999年度)藝術選奨文部大臣賞、及び第9回朝日現代音楽賞を受賞。2002年、メシアンの作品を中心に3回のリサイタルを開催、その成果により第34回サント
リー音楽賞を受賞。ロン・ティボー国際コンクール等の審査員も務める。2002年紫綬褒章、2012年旭日小綬章を授与される。「アンサンブル・タケミツ」メンバー。

主な受賞歴
第8回中島健蔵音楽賞
第8回京都音楽賞
一柳慧「空間の記憶」(1981年初演)が第30回尾高賞
一柳慧「冬の肖像」(1989年初演)が第37回尾高賞
山田泉「一つの素描」(1991年初演)が第 2回芥川作曲賞
西村朗「光の環」(1992年初演)が第40回尾高賞
2000年第9回(1999年度)朝日現代音楽賞受賞(連続リサイタル<響映する音−西と東>(1999年)及び長年にわたる日本の現代音楽曲の積極的な演奏活動に対して)
2000年第50回(1999年度)芸術選奨文部大臣賞受賞(連続リサイタル<響映する音−西と東>(1999年)の成果に対して)
2002年 紫綬褒章
2003年(2002年度)サントリー音楽賞
2012年 旭日小綬章(秋)

 (ホームページより) 活躍中の「木村かをり」

資料)下記タイトルをクリックする

      インタビュー 

      作陽ブックレット「ピアノ嫌い」

      サントリー賞

 

【木村かをり 代表的CD】

このCDは、「フランスACCディスク大賞」(フランスで最も権威ある賞で、世界各国の優れたレコードに与えられるもので、これまで「カラヤン」
「ベーム」などの世界的な音楽家におくられている)を日本製が初めて受賞したもので、演奏は「メシアン」本人からも絶賛を受けた。

    ただし、最初に日本の「芸術祭」参加作品(LPレコード)として出品したが、”演奏にもう一工夫してほしい”との理由で落選してしまった。
   本音楽プロデューサーの長田暁二氏が疑問を呈し、「メシアン」本人に”どこが悪かったのかご指導を仰ぎたい”と記し、直接レコードを送ったとのこと。
   ところが、メシアンからは”かをりさんはすばらしい感覚と技術で、私が描いた世界を再現している名演奏です”と狂喜しておられたとのことで、
   そしてレコードを20部送ってほしいと言われた。結果的に上記の如く快挙となったものです。

   日本の「芸術祭」からソデにされた憂き目にあい、レコードは廃盤になってしまった。
   このように、無能な評論家に会うと大変なことになるという教訓(ではすまされないものがあります)。

 

 

オリヴィエ・メシアン(1908-1992年)は、フランス生まれの現代作曲家で、20世紀前半から後半にかけてヨーロッパの現代音楽界を牽引した作曲家の
ひとりであり、加えて、多くの著名な子弟を育てた音楽教師として知られる
オルガニスト、ピアニストとしても長年演奏活動を続け、録音も数多く残している。
本人は作曲家としての肩書きに加えて、彼の見地から「リズムの創作家」を名乗っており、また神学者としても稀にみる博学さを持ち合わせていたとされる。
そして鳥類学者としては、世界中の鳥の声を採譜した貴重な偉業を成し遂げた。音と色彩についての言及は多く、音を聴くと色彩や模様などを連想するという
共感覚の持ち主であるとされ、その詳細な記述は世界の人々を驚愕させたが、その連想を楽譜に書き込むことも多かった。<Wikipedia による>

●この「メシアン」を知ったことが、ずっと後になってからだが「現代音楽」を聴くきっかけの一端として、影響をうけたことは確かだと思う。
「現代音楽」に関する私の感想などは別項で述べてみたい。→「現代の音楽」 (準備中)

●そこで、私の雑多な保管場所から「メシアン」のCDを探してみた。全保有CDの中で「現代音楽」の割合はかなり少ない。その中でも「メシアン」は多
 くなく、他のCDの束に埋没状態にある。やっと見つけたのが下表の3点及び「メシアン」に賞賛された日本の作曲家「別宮貞雄」のCDがあったので参考
 に並べてみた。その他、ピアノ曲「 幼な児イエズスへの20のまなざし」もあったはずだが見つけられなかった。

●「オリヴィエ・メシアン」の所有CD



参考