私のクラシック音楽への足跡~その2(8)

コンサートで出会った演奏家たち

前ページの ギロック共演 (6) 熊本マリ~(7) 小原孝 ピアニストの続き

(8) 三舩優子 ピアニスト 

三舩優子は、以前から「レコード芸術」誌によって、人気(読者間では、美人なのでそれだけでも話題になっていた)ピアニストの一人として名前と姿は知っていたが、それ以上のことは知らず、演奏も聴く機会がないままだった。
従って、(6)熊本マリ、(7)小原孝と3人での「ギロック演奏会」で初めて出会ったピアニストです。

三舩優子は、幼少のころアメリカで生活していたので、「ギロック」の名前はその頃から知っており、
メジャーな作曲家ではなかったが、皆が好んで弾いていて、自分でも数曲弾いていたとのこと。

特に「ギロック」の名前を意識したのは、コンクールの審査をするようになってからで、
とにかくみんなが弾くのでまずはそれにびっくり。そして、本当に良い作品があることに感心したと言っている。

三舩優子は、次のように語っていました

アメリカではバロック、古典、ロマン、近・現代という四期の作品をバランス良く学ぶことを大切にして
レッスンを受けてきました。その時の体験が今の私のピアニストとしての姿勢や生き方を形作っているのですが、

「ギロック」の音楽はそのことをマスターするための優れた作品だと思います。

何より楽しいことが一番、そして時には現代音楽風の作品やジャズテイストの作品も学べる、
そしてもう一つ大切なことは、いろいろなジャンルの作品に取り組みつつ、様々な様式を自然と身に付けられるということ。

これも私がアメリカで培った学び方です。楽しく!プレイフルに!まさしくギロックなんです。

 

【プロフィール】  1966年8月17日生

幼少期をNYで過ごし、市原光子、ジェローム・ローエンタールに師事。
帰国後、井口秋子、奥村洋子、安川加寿子に師事。
桐朋学園大学在学中、第57回日本音楽コンクール第1位。
同大学を首席卒業後、文化庁派遣研修員としてジュリアード音楽院へ留学、マーティン・キャニンに師事。

1991年にロス・アンジェルスにてアメリカデビューを果たし、“LATimes”にて絶賛、クラシックラジオ局WQXRにて全米放送、高評を得る。
同年フリーナ・アワーバック国際ピアノコンクール、ジュリアードソリストオーディションで優勝、卒業記念コンサートをソリストとして飾る。

帰国後は、リサイタルはもとより国内外の主要オーケストラとも共演を重ねる。モスクワ交響楽団、パリ・ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団等との
日本ツアーをはじめ、内外の主要オーケストラと共演。韓国、ニュージーランド、トルコ他、その活動は海外にも及ぶ。

ラジオのパーソナリティ、また2003年より6年に亘りNHK-BS「週刊ブックレビュー」の司会を務めるなど、メディアでも活躍。

録音にも積極的で、これまでにアルバムを多数発表、いずれも好評を博す。監修・演奏を務めたピアノ教則本「DVDですぐわかる かんたんピアノの弾き方」(成美堂出版)は初版1万部、以後増刷中で根強い人気を博す。

全180曲8枚組CD「きらきら☆ピアノ」(ビクターエンタテインメント)は高評を得て、リリース後は付随して子供ワークショップやアウトリーチ活動にも力を注いでいる。

近年はドラム・パーカッションの堀越彰と「最小にして最大のオーケストラ」と称するクラシックユニットOBSESSIONで新境地を開き、新譜“OBSESSION”
(オクタヴィアレコード)がリリースされる。

バロックから現代作品までレパートリーは広く、シャープなタッチからは、気品と色彩感にあふれた音色が放たれる。
華のあるダイナミックな演奏で聴衆を魅了しつづける、日本を代表するピアニストのひとりである。

京都市立芸術大学非常勤講師。

 

【こんなCDを聴きました】

 

            ★ラフマニノフが編曲した「クライスラー」の作品2曲は、いかにもピアノの達人が編曲したと思わせる技巧がちりばめられている。

 

【コンサート情報】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●ギロック記念コンサートでは、演奏曲目、時間が短いこともあって、あっという間に終わってしまった。
 そのためか、演奏についての印象は記憶に残っていない。
 これを機会に、また三舩優子の演奏をCDで聴いてみたい(多分、よほど何かのキッカケが無い限りコンサートへ出向くことはないように思います)。

●今回、三舩優子を調べていたら、叔父さんがギタリスト芳志戸幹雄と分かり、びっくりした。昔、テレビで見たことがある。
 芳志戸氏は、1996年に肺炎で49歳の若さで亡くなられた。荘村清志と同年代で、一緒に活動されていた。
       →「芳志戸幹雄」と「荘村清志」のお二人については、「クラシックギター大好き」で取り上げる。

 

 

三舩優子 オフィシャルサイト

三舩優子 Wikipedia