
上の文字は、チェコ語で書かれたドヴォルザークの名前の綴りです。
チェコでの暮らしを経験されたヴァイオリニストの黒沼ユリ子さんによれば、チェコ語という言語は、何とも日本語のカタ仮名とは相性が悪いとのことです。以下、黒沼ユリ子さんの説明です。
チェコ語には、アルファベットの子音ばかりをいくつも続けた言葉が沢山あり、日本語には子音だけを表す仮名が「ん」以外にはありませんね。「アイウエオ」の五つの母音以外は、カタ仮名もひら仮名も、みな子音に母音のついた発音です。その上、チェコ語にはみなさんの見慣れないいくつかの小さな印がアルファベットの上についているのがわかります(上記参照)。
一番難しいのがR(上に✓マーク付き)です。ドヴォルザークの名前の中に出てきますが、ルの発音をしながら同時にジュという音も出す、というチェコ語特有の音なのです。ですから、私(黒沼ユリ子さん)は、この文字の場合はルを小さく表すことにしました。ルはなるべく短く発音して次のジャにつなげて読みます。従って、ドヴォㇽジャークがチェコ語に近い発音になると思いました。
(以上、黒沼ユリ子著「ドヴォㇽジャーク」より引用)
今迄に日本語に翻訳された呼び名は、「ドヴォルジャーク」「ドヴォジャーク」「ドヴォルザーク」「ドボルザーク」「「ドヴォルシャック」
そして、黒沼さんの「ドヴォㇽジャーク」と他にもいろいろあります。
このホームページでは、色々な場所で一番多く表記されており、私も従来から呼称している「ドヴォルザーク」に統一して呼ぶようにしました。