コンサートで出会った演奏家たち
(2)前橋汀子(バイオリン)&荘村清志(ギター)のデュオ 1980年頃?
・記憶が定かでないが、東京文化会館にて、曲目は、パガニーニ「バイオリンとギターのためのソナタ」・他 だったと思う。
・前橋汀子と荘村清志のそれぞれの単独コンサートにも数回は通っていたはずだが、これ以外は思い出せない。
【参考画像】
・荘村清志(1947年10月13日生)については、別途「クラシックギター大好き」のところでとりあげる。
・前橋汀子(1943年12月11日生)
① 今迄に聴いて来たCDの種類などを書いてみる。
前橋汀子のレコードデビュー盤タイトル「ツィゴイネルワイゼン」(1985頃?)が「レコード芸術誌」で名演奏の評価を受けた。
レコードを購入し、当時はよく聴いた。
右の画像は、1982年録音による最初のLPレコードのジャケット。
【収録曲】
● サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ op.28
● サン=サーンス:ハバネラ op.83
● マスネ:タイスの瞑想曲
● ベートーヴェン:ロマンス第2番ヘ長調 op.50
● サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン op.20
前橋汀子(バイオリン)
小泉和裕(指揮) 東京都交響楽団
レコード芸術誌等で、この演奏を評論家の故宇野功芳氏が絶賛していた。特に「タイスの瞑想曲」はこの曲の最高の演奏と言っていたのを思いだした。
この盤は、CDで再発となったが、評判がよいので、何回もリニューアルし発売された。
【参考】
現在、私の手元に残っているCDは中央のものです。
②その後の、前橋汀子のCDは、当時は発売された作品が少ないこともあり、あまり購入していない。
記憶が飛んでいるので詳細は不明だが、コンサートでは、メンデルスゾーンやチャイコフスキーの協奏曲、その他を聴いているはず。
1985年頃話題になったCDがあった。ヴァイオリン小品100曲シリーズを順次発売を開始し、2001年に録音が完成している。
1984年1月に「亜麻色の髪の乙女」第1曲目の録音を開始してから、第100曲目の「わが母の教え給いし歌」(ドヴォルザーク作曲)まで収録
されている。全ての曲名とCDの枚数を調べてみようと、過去の資料やネットで現在提示されているディスコグラフィーを遡って調べてみたが、
古いため、その痕跡すら見当たらなかった。
最短曲「くまん蜂の飛行」1分15秒から、最長曲「悪魔のトリル」13分56秒の小品を60人の作曲家の作品を演奏している。
しかも、選曲は前橋汀子自身が行っており、楽譜探しに海外の資料館を訪ね歩いたとのこと。
以上が、私が残してあったメモの内容です。このメモが見つかったのは奇跡に近いです。
この殆どの曲をCDで聴いているはずなのだが、CDおよびハードデスクの音源を見つけられなかった。CDは友人に貸したのかもしれないし、 ハードデスク内の音源は消去してしまったのかもしれない。
その後、上記の小品を1枚のCDにまとめたベスト盤を発売していた。

前橋汀子は、古いタイプの演奏家なのかもしれないが、演奏は常に“日本人のこころ”を歌いあげており、特に感銘を受けてきた演奏家です。
③前橋汀子の近況~78歳ですが、今も美しく、精力的に活躍中。
・2021年6月には、「徹子の部屋」に5回目の出演をしている。
【追記】評論家の宇野功芳氏の著書「クラシックの名曲・名盤」(1991年)に、前橋汀子が載っていたので抜粋して転載した。
ーーー メンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲」の、あの出だしの主題を、前橋ぐらいせつせつと、甘美に弾いた例はない。
彼女は大曲もよいが、天性の節まわしをもっているだけに、小品はさらにすばらしい。
そんな前橋の十八番が、マスネの「タイースの瞑想曲」である。題名は知らなくとも、曲を聴けばだれでも知っている佳作だが、
彼女は体を震わせるように、このまま死んでしまいそうなくらい心をこめぬいて弾いて行く。
独特なヴィブラートとポルタメント、ちょっとした小ぶしのきかせ方、音色の変化、本当に胸をどきどきさせ、心を熱くする
名演だ。ーーーチャーミングのかぎりをつくした演奏である。
(以下、省略)
(132-133頁より)

・2022年度の最初の公演予定





